社長メッセージ集(Discover 加茂さん)

[2010.03.18]

さあ大変!!事業仕分けで景気の足をひっぱらないで


 先日、デフレ最悪について私見を述べましたが、3月17日 日銀は重い腰を上げ、追加の金融緩和策を発表しました。政府との一体感を出した日銀追加緩和策なので期待はしたいですが、全体の資金供給額を20兆円と増やしてはくれているものの物価が継続的に下落しているデフレは続いており、春闘の賃上げは弱く、個人消費や設備投資は依然元気がない時だけに、その効果はまだまだ心配です。更なるデフレ解消努力を私は強く望みます。その一つとして気になっていることは現政府が目玉の一つとして実施している「事業仕分け」です。マスコミも一つの見せ場として「事業仕分け」の現場をテレビで繰り返し報道しています。さらにインターネット上のサイトで同時中継されたこともあり、大きな反響をよびました。本当は問題だらけの「事業仕分け」を現政権は国民に支持されていると勘違いをして、その第二弾を四月に実施するそうです。
心ある日本人は「事業仕分け」の問題点をよく知っています。そもそも「事業仕分け」とは何でしょう。ひと言でまとめるなら当り前の話ですが、政府の支出を削ることですね。政府の事業を削るのですから、ここで私たちが気をつけなければならないのは、「事業」といっても別に政府がつまり官僚や政治家がお金を自分のポケットに入れているわけではないということです。むしろ逆に政府はお金を使っているのです。ということは、政府の「事業」によって民間のビジネスが発生しているはずです。よく事業仕分けによって「ムダを削る」と言いますが、要は確実に民間のビジネスを削っているわけです。そうです、あなたの仕事が削られているのです。景気の良い時・高度成長時代ならともかく、いまは「デフレ」の経済状態です。日本の本来の供給能力と需要の差がGDPの7%で35兆円を超えているのに、政府自ら需要を削っているのです。政府支出はGDPの一項目ですね。支出額がそのままGDPにカウントされますね。事業仕分けによる予算削減で支出にまわらないのですから、その分GDPが減るのです。そして恐ろしいデフレが益々拡大する結果となっているのです。日銀にデフレが問題だといって「何か対策」をといって3月17日追加の対策はでてきましたが、政府がこんなこと(事業仕分け)をやっていたら、経済学的には支離滅裂な対応と言わざるを得ません。何の意味もありません。政治的なパフォーマンスをしている時ではないのです。そして更に大きな問題は、こういう経済学的な理屈を説明するマスメディアがないことです。ただただ官僚をバッシングし、政府の予算を削減すればよいという状況になっています。「実は政府の支出は民間のビジネスだ」という仕組みすら誰も言わないマスメディアでは困るのです。省庁予算で省庁間の重複分を削るというのならわかりますが、逆に削っていけない分野をも的にして(例えば、スーパーコンピュータ)「その効果を国民に説明できますか」なんていうバカな質問をして、「できない、じゃあ切ります」こんな議論をテレビでみたら国民はしらけてしまいます。しっかりビジョンを示し、こんな国にします。という画をかいた上で議論を重ねて下さい。我々の税金をつかってやっているのだから。
最後にもう一つ、国債の問題。国家経済の議論をなんで家計簿と比較するのかマスコミさんわかりません。国家経済は家計簿ではないでしょ。我達会社の会計だって家計簿とは全然違っています。企業の財務諸表を家計簿にたとえる人がいますか。わかりやすく説明するのに家計簿にすればよいと思って財務省やマスコミが発表しているとすれば、変な国です。マスコミとりわけテレビ関係者には自らの影響力の大きさを自覚し、国を誤った方向に導かないようお願いしたいです。

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