学生から社会人になると、生活面・精神面の両面で大きな変化が訪れます。多くの方がアルバイトなどを通じて働く経験を積んでいるとはいえ、学生時代は「学業」が主なミッションであり、アルバイトでも周囲に支えられながら安心して働ける環境だったのではないでしょうか。
一方で、社会人になると、自らが責任と主体性を持って仕事に取り組むことが求められます。立場の変化により、戸惑いや不安を感じるのはごく自然なことです。
しかし、そうした不安や戸惑いは「成長の一歩手前のサイン」。それらを乗り越えることで、自信を持って次のステップに進むことができると考えています。
当社では、若手社員が安心して成長できるよう「メンター制度」を導入しています。
1,2年目の若手社員(メンティ)に対し、所属部署とは異なる部署の先輩社員(メンター)が、1年間にわたり定期的に面談(メンタリング)を行い、メンティの悩みや不安の解消をサポートする制度です。
あえて、異なる部署の先輩をメンターにすることで、直属の上司や同僚には話しにくい悩みも相談しやすくするためです。また、業務の枠を超えて社内のつながりが広がることで、会社全体への理解が深まり、視野を広げるきっかけにもなります。
また、メンター制度を推進する部門が、メンターの活動状況をフォローアップ。現場で若手社員が直面している課題を拾い上げ、必要に応じて会社全体で対応すべき課題としてフィードバックする役割も担っています。
メンティにとって
メンターにとって
昨年度ペアだったふたりに感想を聞いてみました。
メンターSさん
- 自分自身がメンターという役割に対して緊張していたけれど、メンティであるMさんが壁を作らずに話してくれて安心したのが印象に残っている
- どんな子であってもまずは味方でいてあげられたらという想いで臨んでいた
- 毎回に目に見えて成長をしている姿を見れたのが嬉しかったし、自分自身も成長しなければという刺激になった
- メンターという役割を終えても、変わらず成長していくのを見守りたい存在になった
メンティMさん
- どんな話をしても大丈夫という安心感があったため、まず話してみようという気持ちで面談でき、その結果自分の状況を知っている人がいるということが心強かった
- 自分に合った人を選んでくれるため、共感してもらいながらアドバイスをもらえたので、気負わずに相談することができた
- 特別話すことはないと思っていても話始めたら意外と出てくるということもあった。なんでも聞いてくれる、またメンタリングの場以外でも相談できる人がいるというのは、メンティにとってかなりプラスなことだと思う
メンター制度は、若手社員の成長を支えると同時に、先輩社員の成長機会にもつながる、双方向に価値のある取り組みです。
新たな環境に不安を感じるのは当然のこと。その不安を一人で抱え込まず、支え合いながら乗り越える体制を作っていきたいと考えています。
メンター制度はあくまで「仕組み」にすぎません。これを実りあるものにしていくには、やはり若手社員のみなさん自身の姿勢や取り組み方が大きな鍵になります。
当社としては、メンター・メンティそれぞれの声にしっかり耳を傾けながら、制度の運用方法やサポート体制を少しずつ見直しながら、頼りになる制度へと育てています。
そして、制度を社員みんなで一緒に作り上げていくことも、当社らしさの一つだと考えています。
先日、今年度のメンター制度のキックオフを実施しました。
メンター制度の概要や目的についての説明に加えて、この日「初対面」となるペアもおり、お互いのことを知るきっかけとなるチームビルディングを行いました。
今回のチームビルディングの内容は、「5分間でお互いのプロフィールを聞きあい、その後、相手に関するクイズに答える」というもの。
短い時間で質問を交わすうちに、共通点が見つかったり、意外な発見があったり、和やかな雰囲気となりました。
クイズの場面では、「えっ、忘れちゃったの?」「細かいところまで覚えてくれてたんだ!」と一喜一憂する姿もあり、メンター・メンティそれぞれの距離が近づいていくのを感じられる時間となりました。
今年度のメンター制度も、いよいよ本格的にスタートです。これから1年間、互いに支え合い、学び合いながら、たくさんの成長が生まれていくことを願っています。